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【2022年最新版】1on1ミーティングの重要性とは?メリット・デメリットの対処法まで徹底解説

1on1ミーティングとは

1on1(1on1ミーティング)は上司と部下が定期的に1対1で面談をすることです。継続的にコミュニケーションをとることで、部下の思考性を理解し信頼関係を築きつつ、部下の描く未来像と会社(上司)の期待値を擦り合わせ、成長を支援します。

1on1ミーティングが注目される3つの理由

リモートワークの普及

新型コロナウイルス感染症の流行以降、リモートワーク(テレワーク)の普及により、上司と部下が物理的に離れる状態が生まれました。

以前は、仕事中やランチ時に一声かければ相談が可能でしたが、リモートワークで相手の状態が見えないことで、「今忙しいのではないか」等の懸念が生まれ、気軽に相談しづらくなる状況が生まれています。

1on1ミーティングは、その機会減少を穴埋めし、かつリモートワークの移行に伴い生じる問題等を上司が早期に把握・対処し、部下のモチベーションの維持、向上に繋げる貴重なミーティングとして注目されています。

部下の成長支援

デジタル化に伴うコト社会への推移により、市場のニーズは多様化し変化に富んでいます。変化の多い市場では、工業社会において重視された“ルール”や“マニュアル”では即応できないケースが多く、現場社員の発想力対応力が一層求められます。

一方、以下の調査結果も示している通り、社員(求職者)は会社に自己成長の機会を求めており、社員満足度の向上や離職の防止を見据えて、1on1ミーティングが実施されています。

上司は1on1ミーティングによって部下の強みや弱み、思考性、望む自己成長のあり方を把握して、成長支援に生かすことができます。

出典:就職みらい研究所 就職プロセス調査(2020年卒)【確定報】「2020年度3月卒業時点 内定状況」

信頼関係の構築

これまでは飲み会などのオフの時間を共有し、部下との信頼関係を構築することもありましたが、近年ではこの「飲みにケーション」が減少し、さらにリモートワークによって対面での接触機会自体が減っています。

このように、接点の減少に伴い部下との信頼関係の構築が難しくなる中で、信頼関係を育むことを目的に1on1ミーティングを実施する企業も多くあります。

1on1ミーティングのメリット・デメリット

1on1ミーティングのメリット

信頼関係の構築

“1on1ミーティングが注目される理由”でも紹介しましたが、大きなメリットの1つが上司と部下の信頼関係の構築です。特にコロナ禍においては、上司と部下のコミュニケーション機会が減少し、気軽な意思疎通が図りにくくなったことは既に紹介しました。

またリモートワークに伴い長時間労働の傾向を示す調査結果や、心身の不調を訴える従業員が一定数いることも事実です。1on1ミーティングを実施することで、そのようなリモートワークの負の面を早期に認知し、対策を講じることが可能となります。

企業の人材力の向上

工業社会で発展した日本は、高品質・高機能を実現する作業をマニュアル化し、それに基づいた業務の正確性を求めてきました。しかし、コト社会化でマニュアルが追いつかない社会となり、個々の社員の対応力や発想力の需要が高まっています。

1on1ミーティングは画一的ではなく、個々の素質や思考性を考慮した育成やケアを前提に、社員の成長を促します。社員が個性的に成長することで、多様な対応力や発想力を育むことにつながり、組織の人材力が向上します。

部下のモチベーションの向上

先に示した例のように、社員が企業へ抱く期待値において、「自己成長」が非常に大きなウエイトを占めています。終身雇用が形骸化しつつある現代において、自身の市場価値を高めたい人材がここに一定数含まれることも事実です。

1on1ミーティングにおいて、社員の成長目標やその過程を見える化し、その進捗を管理することで、部下は成長をより実感しやすくなり、業務へのモチベーション向上や会社への帰属意識の向上に寄与します。

その他にも、部下のモチベーションが高いことで、自発性の向上や離職率の低下などのメリットがあります。

1on1ミーティングのデメリット

一定の時間と労力を割く必要がある

1on1ミーティングは特に上司に一定の負担が生じます。上司に部下が多ければ、それだけ上司は1on1ミーティングに時間を割く必要があります。

また、1on1ミーティングの目的が曖昧な場合や業務に追われて多忙な場合、上司や部下にとってそこに割く時間が精神的にも大きな負担となります。

可視化に伴う部下の自己否定

1on1ミーティングでは、部下の現状から目標までのプロセスやその進捗を可視化することが一般的で、それにより成長を支援します。現状把握により目標達成に必要なスキルや知識が明確になり、目標に向けた実効的な軌道修正が可能となります。

しかし、そのデメリットとして、進捗が芳しくないことで自己否定に陥る部下が出るケースも多くあります。見たくない現実を定期的に上司とともに見なければならないことがストレスになり、モチベーションの低下につながります。

人事評価への影響を危惧して1on1が機能しない

1on1ミーティングは部下の思考性や描く成長のカタチを上司と共有し、それを基軸に上司が成長を支援する個別的な時間なのですが、その個別性ゆえに、かしこまった空気を纏い、人事評価への影響を危惧して部下が本心を言わないケースもあります。

部下の本心から離れた、上司や人事“ウケ”の良い思考性や理想像をもとに1on1ミーティングが進むことで、部下の納得感や目標達成への意欲は低いままミーティングが行われ、1on1ミーティングが機能しないケースも生まれます。

1on1ミーティングのデメリットの対処法

8人の部下を抱える国内最大手の情報通信会社のマネージャーは、各々の部下と週に1回30分程度の1on1ミーティングを実施しています。そこで、既述したデメリットの対処法を中心にヒアリングしました。

*“1on1ミーティング”を“1on1“と記載します。

「一定の時間と労力を割く必要がある」への対処法

Q:1on1にどれほどの時間を割いていますか。

A:ミーティング後の対話メモの確認等も含めると週6時間ほど割いています。

Q:部下が多い管理職は1on1を負担に感じる方も多いのですが、いかがでしょうか。

A:全体業務の中で相当のポーションですが、重要性の高い業務なので、負担感はあ

りません。

Q:具体的に業務の中で1on1をどのように位置付けていますか?

A:以下3つの意識を持っています。

・1on1の主役は部下である
・自身の仕事において「数字の達成」よりも「部下の成長」の優先度が高い
・1on1は昨日よりも部下を知ることができる貴重な機会

管理職になってから“既存のリソースで数字を達成する”という考え方をしばらく持っていたのですが、自分のミッションを“部下の成長を支援する”ことに変えてから、1on1の位置付けが大きく変わりました。

これは私がマネージャーとして特別なわけではなく、社員の成長にコミットしなければ、優秀な人材を採用できても確保し続けられないことへの理解が全社的に浸透し始めたことが最も大きいと認識しています。

「可視化に伴う部下の自己否定」への対処法

Q:1on1による成長管理において、可視化を取り入れていますか。

A:取り入れています。

Q:可視化に伴う現状と理想のギャップにより、自己否定に陥る部下はいますか。

A:います。可視化に伴うデメリットは社員によって最も大きく差が現れる点です。

Q:どのような対策を講じていますか。

A:自己肯定感を与えています。具体的には、「〇〇ができない」だとか「××の能力

が足りない」という部下に対して、“そんなことない”だとか、“必ずやればできる”と

いった励ましのアプローチは一切しません。

その代わりに、以下の2点を徹底しています。

・当該社員の秀でている他のスキルや能力を伝える
・そのスキルや能力を個別的または会議等で全体にレクチャーする機会を与える

Aという弱みを持つ部下に対して、それを慰めるのではなく、Bという強みを認識させ自己肯定感を高めることで、Aを改善するモチベーションを醸成します。

「人事評価への影響を危惧して1on1が機能しない」への対処法

Q:1on1は個の描くキャリアに深く入り込むミーティングとなりますが、人事評価の参

考にしますか。

A:部下のキャリアステップを考える上で配属やミッションの参考とすることはあります。

ただ、ミーティングで得た情報は明確に評価と区別することを伝えています。

Q:そうであっても人事評価への影響を気にして、本心を語らない部下もいるのでは。

A:断定はできませんが、恐らくいないと思います。私のチームでは、「早期リタイヤし

たい」、「投資で生きていきたい」という部下もいるくらいで、それは私だけでなくチー

ムに公言していたりもします。

Q:そのような状態はチームのモチベーションの低下には繋がらないのでしょうか。

A:「ここで働いている限りはプロとして自覚持ち、行動する」というルールがあるので、

士気の低下はありません。チームがとてもオープンなので良い方向に進んでいると

思います。

いずれのデメリット対処法も、根底には上司と部下の信頼関係があります。1on1では“対話の内容”も非常に重要ですが、対話の機会を持ち続けること自体が信頼関係の構築に繋がると考えています。

例えば、“投資で生きていきたい”という部下とは、ミーティングが丸々投資の話で終わることもあります。これは、すでに紹介した「1on1の部下は主役」「昨日よりも部下を知る」という目的に合致するためです。

また、“投資で生きていきたい”の根底にある理由を部下と共に深掘りして、その根底にある思考性を確認し、それを“現在の職場で再現するにはどうするか?”という対話もします。

ここまでのコミットが功を奏し、“投資で生きていきたい”部下が、職場でどんどん成長します。「部下に自己開示をさせること」「それを肯定すること」がまず重要で、その背景として上司と部下の信頼関係が最重要であることを実感しています。

1on1ミーティングがなぜ組織を活性化させるのか

1on1ミーティングが個の成長に寄与することを紹介してきましたが、こちらでは組織を活性化させる理由を紹介します。これを図解したものが、以下の「組織の成功循環モデル」です。

このモデルはマサチューセッツ工科大学の組織学習センター共同創始者であるダニエル・キムによって提唱されました。

■組織の成功循環モデル

このモデルは、(上司と部下の)関係性が変わることでコミュニケーションが変わり【関係の質】、そこから生まれるアイディアが変わり【思考の質】、行動が変わり【行動の質】、結果が好転し【結果の質】、成功を分かち合うことでさらに関係性が向上する、というモデルです。

このモデルにおいて肝となるのは、関係の質です。 “関係の質”を向上させる3つのステップを紹介します。

Step1:信頼関係を作る

まず重要なのは、信頼関係を構築することです。これは既述した情報通信会社のマネージャーの話にもあるように、1on1ミーティングでも実現することができます。しかしその場合、上司が対話のファシリテーションをしつつ、当事者として対話をする必要があり、上司に相応のスキルが求められます。

そこで、信頼関係の構築には、第三者にファシリテーションしてもらうことが非常に効果的です。まずは、普段あまり触れる機会のない仕事外のことを話題に出し、相手の人となりを知った上で、仕事関係に話題を変えていくことがポイントです。

Step2:コミュニケーションを変える

信頼関係ができた上で、仕組みとして1on1を導入することで、コミュニケーションを変える環境を用意します。以下の通り、従来の面談と1on1ミーティングを明確に区別することが重要です。

■従来の面談と1on1ミーティングの違い

 従来の面談1on1ミーティング
目的目標管理・業務管理・人事評価人材育成・目標達成支援
誰のため上司のため部下のため
何をする数値報告
案件報告
計画と進捗の報告
業務連絡など
問題解決をサポート
進捗確認、課題の設定
問題解決サポート
課題の設定、進捗の確認

Step3:コミュニケーションをつくる

Step2の1on1ミーティングでコミュニケーションの充実を図りつつ、その定着を目指して独自のルールを決定します(開催スケジュール、優先順位の合意、注意事項など)。さらにコミュニケーションのレベルを信頼関係→協働関係→共創関係と昇華させていきながら、新しい価値を共に生み出すレベルまで引き上げます。

まとめ

1on1ミーティングの効果をなかなか実感できないという場合、その目的がブレていることが多くあります。最も重要なことは、1on1は部下のためのミーティングという点です。そして部下の成長支援がその主目的となります。

よって、上司と部下の関係性構築のために、お互いの歩み寄りが重要です。特に上司は、1on1ミーティング時のアジェンダを部下に任せきりにするのではなく、部下の成長支援のために必要な情報を整理して、積極的に収集するように心がけましょう。

最後に上司と部下の信頼関係構築の際は、第三者のファシリテーションが効果的であることを紹介しました。弊社では信頼関係の構築に関するワークショップを多数ご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。

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