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番外コラム編『作業の観点に着目した部下育成の勘所』
第3回:準備編<2> 〜部下の成長シナリオを描くために
研修とコンサルティングの株式会社チェンジ Presents
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番外コラム編
『作業の観点に着目した部下育成の勘所』
 第3回:準備編<2> 〜部下の成長シナリオを描くために

 部下育成は、上司の地道な努力から。
 実践性を重視したチェンジの考える部下育成手法コラム

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読者の皆さま

こんにちは。株式会社チェンジの伊藤です。

「作業の観点に着目した部下育成の勘所」と題してお送りしており
ます当番外編コラム、今回で第3回になります。全5回の予定で進め
ておりますので、今回が丁度折り返し地点となります。

ちなみに「作業の観点」と強調している当コラムですが、書き手
(私)の想いがこの「作業」という言葉にグッと詰まっています。

部下とのコミュニケーションのために傾聴することや提案する姿勢
を持つことが大事なのは皆さまお感じのことと思います。

ただ日々のコミュニケーションがうまくいくだけではなく、
「自分の代わりになる部下」、「自分に続く部下」を育てるため
には、やはり自分の仕事(作業)をいかに棚卸し育てるかの観点が
欠かせないと、私自身を振り返って感じています。

といった熱い想いを胸に、また地味なテイストでお送りして参り
ますが、皆様の部下育成に関するお悩みや疑問にひとつでも多く
ヒントをさしあげられるよう、今週もはりきっていきたいと思います。


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◆◆◆切り出した作業を渡すことが大事◆◆◆

周囲を見渡しても多忙な上司ほど「部下が育たない」ことに悩ん
だり不満を抱く傾向があるように思えます。では、多忙な上司の
働き方を眺めてみると実はこんな傾向があるようです。

 □ 複数の仕事を同時並行的に進めている
 □ 重要な仕事は自分自身で進める(人に任せない)
 □ 緊急度の高い仕事も自身で進める

結果として、
 □ いつも納期の近い仕事に追われている
 □ 本来はシフトしていきたい仕事になかなか移れない
 □ 働き方が変わらずストレスを溜める

いかにも大変ですね。
先週号で触れた「作業の切り出し」をした上で、部下に仕事を
渡す準備をさらに進めましょう。

とはいえ、なんでもかんでも渡してしまっては、それこそ目に
付いた仕事から振る典型になってしまいます。今週は作業を渡す
順序を考えていきましょう。


◆◆◆そもそもシフトしていくべき仕事とは?◆◆◆

本来はシフトしていきたい仕事になかなか移れない、と書きましたが、
皆さんにとってシフトしたい仕事とは何でしょうか?

自分とチームの将来を考えることや、業務の仕組みを見直すこと、
また部下育成など、忙しいとなかなかできない仕事が該当するかも
しれません。またチームとしての新たな領域にチャレンジするため
難易度の高い取組に時間を使いたいという方もいらっしゃるかもし
れないですね。

いずれにしてもどこにどれだけ時間を使っているかを一度把握して
みると発見があるかもしれません。私の場合、先週号で書いたように
自分の仕事を細分化する機会を定期的に設けますが、その際にセット
で「どの作業に一番時間を使っているか?」「やりたいことはできてい
るか?」を考えるようにします。

とはいえ急に激変するわけでもないのですが、時間の視点で整理する
ことで現実的な思考(つまり明日からどうするか?)につなげることが
できる点が気に入っています。是非、一度、お試し下さい。


◆◆◆まずは上司の目線で評価する◆◆◆

山のようにある仕事を部下に渡す上で「どの仕事を渡すか?」を
決めるため、作業を評価しましょう。部下の力量や経験など考慮
すべき要素は多いですが、まずは上司自身の目線で評価します。

私の捉え方ですが、時間(工数)をかけているもの×工程数が多い
ものの掛け算で考えるようにしています。

時間の観点は、部下に渡すことによる時間効果の大きさですが、
工程数を気にするのはチェックポイントの置きやすさからきています。

私の仕事の場合は、丸投げではなく大きな仕事を任せる時の肝は上司に
よるチェックの頻度と内容にあるためこのような目線を持っているわけ
ですが、皆さんのお仕事にあてはめるとどのような観点が重要ですか?

また部下の目線で評価する際には、難易度×納期の目線を持つように
しています。難易度は部下の力量や経験よりやや上のものを意識し、
難易度が高いものであれば納期が遠いもの、といったように調整する
イメージですね。

これはチーム全体としての仕事の作り方にも影響される話であり、
『いきなり全部!』とはならないでしょうが、上司⇔部下それぞれ
の目線で仕事を評価することがポイントになると思います。


◆◆◆仕事を切り出す順序まで考える◆◆◆

作業を評価して全部渡して終わりではなく、切り出す順序まで考えま
しょう。部下を甘やかしているように感じられるかもしれませんが、
「いかに効率よく、高確率で部下を育てるか」がポイントです。

観点としては以下のイメージです。

 □ 難易度:低いものから高いものへ
 □ 納期:遠いものから近いものへ
 □ 工程:前工程から後工程へ

リスクフリー(に近い)な環境で練習をして次第にうまくやれて、
自信を持つ流れをいかに作れるかを上司が気をつけてあげられれ
ば部下は安心してスキルアップに努められます。

はじめて自転車に乗ったとき、後ろから支えてくれる母親に
「ちゃんと持っててね」と繰り返し確認するうちに、いつの間にか
乗れるようになったあの日、まで思い出していただく必要はないで
すが、発想としては同じですね。

また、工程の順序を意識するのは全体観の理解につなげやすいから
です。多くの仕事で何か問題が発生した場合の原因の何割かは前工程
に起因しています。自身で問題を解決する力を身につけてもらうために
工程を順番に理解することは有効ではないでしょうか。


◆◆◆完了基準を設けるということ◆◆◆

最後に完了基準の設定をしましょう。作業を順序だてて切り出したら、
それぞれが「できるようになった状態」を伝えておくことが大事です。

私が普通自動車免許を取得したのは25歳の時でした。割と遅めなので
すが、免許取得までの流れの完成度の高さに驚き、部下育成に当て
はめることができたので遅い免許取得も無駄ではなかったと
思っています。

完成度というのは、スキル定着化までの流れの整備と完了条件の設定
を指しています。例えば、

 ・まずまっすぐ走る/止まる
 ・カーブできるようになる
 ・S字/クランクが通れるようになる
 ・坂道で発進できるようになる
 ・一通りできたら路上で走る

リスクフリーな環境から実践への流れや、スキル定着の連動性が
意識されており、それぞれの実践状況で合格/不合格が都度判断される
仕組みがあって、私は運転できるようになったわけです。

完了基準を明示することで、部下に目指す場所をしっかり提示できる
ようにしたいものですね。



来週からは実践編に移り、準備した作業をどのように渡すのか?を
考えていきたいと思います。

それでは、来週またお会いしましょう。



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『作業の観点に着目した部下育成の勘所』<第3回>

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