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<『ビジ・コレ』第8号〜新潟県〜>
研修とコンサルティングの株式会社チェンジ Presents
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『ビジ・コレ』第8号〜新潟県〜
(ビジネスコミュニケーション、コレでいこう!)
 〜全国いろいろ”ご当地ビジネス”〜
 ビジネスの「引出し」を増やしビジネスコミュニケーションの
 「きっかけ」となる、コレだ!というネタをお届けします。

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読者の皆さま

こんにちは。株式会社チェンジの矢橋です。

先週土曜日は七夕でした。
笹の葉サラサラ、暑くて食欲が無いときにはお茶漬けサラサラ。
読者の皆様は、短冊にどんな願いを掛けたのでしょうか。

七夕といえば、天の川を隔てて輝く織姫(ベガ)と彦星
(アルタイル)が、天帝から年に一度の逢瀬を許された日です。
果たして、二人はどんな会話を交わすのでしょうか。
意外にも、よそよそしい会話になってしまうのでしょうか。
そんなときには、是非『ビジ・コレ』を参考に、「オリオン座では
○○が有名らしい」と会話のきっかけを作ってもらいたいものです。

そんなロマンチックな夜空を見上げると、残念ながら、厚い雲に
覆われており、織姫と彦星を眺めることは、かないませんでした。
せめて、この雲が九州・四国に水害をもたらさないよう、短冊に
願いを託そうと思います。

今回は、上信越の地、新潟県をお届けいたします。
3週前の兵庫県灘に続いて、美味しい日本酒の名産地です。
 『ビジ・コレ』第5号 兵庫県
  http://www.change-jp.com/vision/mm/mm_4-1-5.html
得意先や取引先との会食の時などは、冷酒と一緒に『ビジ・コレ』
でコミュニケーションを図ってみてください。


◆◆◆米と金属加工?◆◆◆

まずは、新潟県の位置から確認しましょう。
新潟県は上信越地方です。東京都からそのまま北に進み、日本海に
ぶつかったあたりに位置しています。
東は山形県、西は富山県に接している東西に長い県です。

東京からは遠い印象があるかもしれませんが、たとえばスキー場で
有名な苗場は新潟県です。
近くの越後湯沢までは、上越新幹線で1時間半程度ですから、
意外と近いのです。

そんな新潟県、どんな印象があるでしょうか?
まずはスキー場に代表されるような「豪雪地帯」を想像されるで
しょうか?確かに山間部では積雪量が4mを超えるところもあり、
日本有数の豪雪地帯です。

あとは、「米」があげられます。
広大な平野部を持つ新潟県は、日本有数の米どころでもあります。
「魚沼産コシヒカリ」ブランドはよく耳にしますね。
これも、新潟県です。

さて、そんな新潟県のご当地ビジネスとして紹介するのは、
新潟県燕市にある東陽理化学研究所です。

いきなり「研究所」と出てきて、「どこがビジネス?」と戸惑った
方もいらっしゃるかもしれません。実は、「研究所」と名前に
ありますが、この東陽理化学研究所は列記とした株式会社であり、
金属加工のトップレベルの技術を持つ会社です。

では、どうしてそんな金属加工の会社が新潟県にあるのか?
実は金属加工と、「日本有数の米どころ」も無縁ではないのです。
まずは、「米」から「金属」への歴史を簡単にご紹介しましょう。


◆◆◆新潟の金属産業〜和釘から洋食器◆◆◆

新潟が日本有数の米どころとして発展できたのは、信濃川の
豊富な水と、広大な平野の恩恵があったからです。
しかしそれも、江戸時代以降に治水が繰り返し行われ、新田開発が
なされた後のことです。

2004年7月にも大規模な水害が発生しましたが、当時の信濃川は
現在の何倍も頻繁に氾濫し、農村を困らせる存在でした。

洪水のせいで、なかなか安定しない農家の副業として、江戸から
和釘職人が呼ばれ、新潟の燕地方で和釘生産がはじまりました。
当時は周辺に湿地帯も多く、舟をつくるための舟釘が必要だった
という背景もあります。
これが燕地方の金属工業のはじまりです。

その後、製品の幅はキセル、ヤスリ、矢立(携帯用筆記具)等に
ひろがり、間瀬銅山が開かれると銅器の生産もはじまります。
特に鎚起(ついき)銅器(一枚の銅板を熱し、その後金槌で叩いて
成型したもの)の製作技術は目を見張るものがあり、その製作・
装飾技術は現在も燕の産業に息づいています。
 燕鎚起銅器
 http://www.kougei.or.jp/crafts/0804/f0804.html

江戸時代が終わり、明治の世になると、海外から洋釘が輸入される
ようになります。その需要に呼応する形で、燕の職人たちも洋釘の
生産をはじめるようになりました。
そして、文明開化の中、キセルは紙タバコに、矢立は万年筆に代わり、
燕にも金属用食器の生産注文が舞い込むようになります。

燕に根付く伸銅・圧延・彫刻・研磨・鍍金など「カナモノ」の
技術が、産業を転換しながら継承されて行ったのです。
現在燕の金属用食器の国内シェアは9割を超え、国外にも多く輸出
されています。


◆◆◆金属加工産業を支えるネットワーク◆◆◆

今では燕のカナモノ産業は金属食器に留まらず、金属加工全般に
及んでいます。
ほとんどは中小の零細企業ですが、それぞれが強みを持っており、
それがネットワーク化されているのが特徴です。

たとえば、「磨き屋シンジケート」というものがあります。
これは、燕の金属研磨のスペシャリスト集団を取りまとめている
シンジケートです。
磨きの技術を活かし、先日東京の国立化学博物館で開催された
「ものづくり展」に鏡のように磨きこまれた車を出展しています。
また、携帯音楽プレーヤー「iPod」は背面が鏡面加工されて
いますが、この研磨を「磨き屋シンジケート」が行っています。
全世界で累計販売台数1億台を突破した「iPod」のデザインを
支えているのが、燕の金属加工技術なのです。

先日は安倍総理も訪れて、iPodの研磨作業を体験したようです。
(総理の研磨作業はダメ出しをされたようですが・・・)

磨き屋シンジケート:http://www.migaki.com/index.shtml
ものづくり展でのピカピカ車:http://portal.nifty.com/2007/02/06/a/

また、「つばめプロシアムネット」では、金属研磨に留まらず、
様々な金属加工企業をとりまとめています。
つばめプロシアムネット:http://tsubame.protium.jp/index.html


◆◆◆東陽理化学工業の強み◆◆◆

燕では農家の副業からはじまった金属加工産業が発展してきました。

さて、話は戻って東陽理化学研究所です。
チタンやステンレスの加工でトップレベルの技術を持っている会社です。
特にアップルコンピュータのノートコンピュータ(Powerbook)の
外装を担当したことでも有名です。
東陽理化学研究所:http://www.toyorikagaku.com/index.html

アップルのようなグローバルな企業が新潟の金属加工会社に
結びついたのはなんだか不思議な気もしますが、
当時東陽理化学研究所はカメラのチタン外装を請け負っており、
それがきっかけとなったようです。

東陽理化学研究所が、チタンやマグネシウムなど加工技術が難しい
分野に力を入れてきたのは、人件費の安さで勝負してくる中国企業に
対抗するため、ということです。
社長のインタビュー記事からは、以前から「技術」を軸に発展してきた
燕の職人スピリットを感じ取ることができます。

 東陽理化学研究所 本合社長インタビュー:
  http://atashi.com/webarchives/2005/10/13/09/46/01/
mytown.asahi.com/niigata/news01.asp?c=15&kiji=47.html


東陽理化学研究所は、金属のカット、プレス、研磨など一連の加工を
自社で行うことができますが、現在の製品はIT機器の部品が主力です。
それもコンピュータのほか、カメラ、PDA、携帯電話など、多岐な
製品の部品に及んでいます。
ホームページを見ると、
「あれ?このかたち、どこかで見たような・・・」
と思える部品の写真がたくさん掲載されていますね。

東陽理化学研究所はその技術とともに、社員と一体となった
家族経営も特徴の一つです。
さまざまな社員参加のイベントをはじめ、誕生日にはケーキ
(ショートケーキ6個も!)のプレゼントがもらえたり、お正月には
新巻鮭が1本贈られたりするなど、会社全体が一体となって仕事が
できるような仕組みづくりがされています。


◆◆◆洋食器の日、新潟の未来◆◆◆

さて、7月12日は語呂あわせで「ナ・イ・フ」、そこからイメージを
膨らませ「洋食器の日」だそうです。

ナイフといえば先日紹介した岐阜県、関の刃物も有名ですが、
燕も関から職人を呼び寄せて刃物づくりのノウハウを蓄積しています。
「世界の燕洋食器を知ってほしい!」と、
日本金属洋食器工業組合によって「洋食器の日」が定められました。
 日本金属洋食器工業組合:http://www.home.cs.puon.net/youshokki/

このように地域初の伝統産業で培われた技術が、先端分野に応用
され花開くことは、「ものづくり」のひとつの理想形であり、
地域経済の復活のカギでもあります。
東陽理化学研究所も今後は宇宙・医療・環境の分野へも積極的に
進出して行きたいとのこと。
新潟発、世界一の技術が今後どのように活躍するのか、楽しみです。

今週もご愛読ありがとうございました。
「iPod」を見て、釘に始まった技術が世界を制した「ものづくり力」
を実感してみてください。
来週は、チームワークで鬼を制した桃太郎のふるさとである岡山県を
『ビジ・コレ』します。お楽しみに。


◆◆◆『ビジ・コレ』ご当地紹介スケジュール◆◆◆

来週:岡山県
10:群馬県
11:福岡県
12:静岡県
13:徳島県
14:三重県
15:山口県
16:石川県
17:滋賀県
18:広島県
19:福井県
20:京都府


◆◆◆ 要望・体験談・コメント募集! ◆◆◆

目次以外にも取り上げて欲しい都道府県・会社があれば、
ご要望をお寄せ下さい。
今回のテーマに関連しそうな皆様の経験談をお寄せください。
また、ご意見・ご質問等も、下記までご遠慮なくお願いします。
info@change-jp.com


◆◆◆ 株式会社チェンジとは? ◆◆◆

私たちチェンジは、社名の通り企業のお客様を対象に「変革」の
お手伝いをしています。
具体的には、コンサルティングと企業研修の2つの事業を通じて、
自らを変える必要を感じているお客様に対し、目指す姿を明確化
する企画段階からその企画の実行まで、幅広い支援を
提供しています。
詳しくはお手数ですが、弊社WebSiteをご訪問下さい。
URL: http://www.change-jp.com/ Mail:info@change-jp.com


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