トップページ  >  チェンジの思い  >  メールマガジン  >  バックナンバー目次  >  バックナンバー
 
バックナンバー目次へ


<『ビジ・コレ』第3号〜岐阜県〜>
研修とコンサルティングの株式会社チェンジ Presents
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

『ビジ・コレ』第3号〜岐阜県〜
(ビジネスコミュニケーション、コレでいこう!)
 〜全国いろいろ”ご当地ビジネス”〜
 ビジネスの「引出し」を増やしビジネスコミュニケーションの
 「きっかけ」となる、コレだ!というネタをお届けします。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

読者の皆さま

こんにちは。株式会社チェンジの矢橋です。
いつもご愛読ありがとうございます。

前回の『ビジコレ』長野県編で一つ間違えがありましたので、
お詫びして訂正します。

>谷川岳でシリコンが産出されるとも思いませんし、
>諏訪湖でICチップが釣れるわけでもありません。
上記のくだりですが、谷川岳は群馬県の山でした。長野県には、
多くの山がありますが、八ヶ岳あたりが適切でした。

『ビジ・コレ』を始めて、金田も矢橋も日本の地理には幾分詳しく
なったつもりでしたが、まだまだです。
読者の皆様に誤解を与えてしまい、申し訳ありませんでした。
ご指摘いただいた読者の方には、大変感謝しております。
ありがとうございました。

また、「実は先週末、諏訪湖でICチップが釣れた!」という
情報もあれば是非お知らせください。喜んで訂正させていただきます。

さて、『ビジ・コレ』の第3回は、矢橋の出身地である岐阜県の
ネタをお届けします。
岐阜県は、第1回愛知県の北隣、第2回長野県の西隣にあります。
”全国いろいろ”というわりには、ずいぶんと地域が偏っています
が、これから東奔西走していきます。


◆◆◆岐阜県が日本の首都に?◆◆◆

先週の『ビジ・コレ』で、アジア・太平洋戦争の末期に、
長野県松代へ大本営の移転が計画されたことを紹介しました。
非常に大胆な計画ですが、同様のことは現代でも検討されました。
それが、10年ほど前に議論され、現在は事実上凍結されている
「首都機能移転」です。

「首都機能移転」とは、首都の機能の一部(行政・立法・司法など)
を首都以外の都市に移転することです。
その背景には東京への一極集中による経済バランスの悪化、都市の
超過密化、災害への脆弱さなどがありました。

そして当時、首都機能移転先の候補としてあがったのが、
栃木・福島地域と、今回のメルマガの舞台、岐阜県を中心とした
「東濃エリア」です。
つまり、政局の転がり方次第では、今頃は岐阜県内に国会議事堂が
建てられていたかもしれません。
まぁ個人的には、国会議員の先生方には、今後3年間くらいは、
夕張市内で青空国会でもやっていただきたいものですが。


◆◆◆東西の分岐点◆◆◆

岐阜県は、北部の「飛騨」、南部の「美濃」に分けられます。
「飛騨」には観光地として有名な高山市などが位置します。
南部の「美濃」は、さらに東から「東濃」「中濃」「西濃」と
分けられます。ですから、「東濃」というのは、岐阜県の南の部分、
東のエリアということになりますね。

東濃が候補となったのはいくつか理由がありますが、最大な理由は、
「日本の真ん中」であることではないでしょうか。
「日本の真ん中」といっても、どの範囲をもって日本全体とするかは
議論があるところですが、「本州の真ん中」で考えると、確かに
東濃のあたりが真ん中のような気もしますね。

いわゆる「天下分け目の戦い」は、東日本と西日本の狭間となる
岐阜県の関ヶ原が舞台となりましたし、言葉も、関ヶ原から西は
いきなり関西弁になります。
ですから日本の真ん中がどこか、という議論はともかく、少なくとも
岐阜県は、東日本と西日本を結ぶ、交通の要所として栄えてきた
といえるでしょう。
実際、東濃にある関市は、東日本と西日本の「分岐点」だと宣言
しています。

今回の『ビジ・コレ』は、そんな日本の分岐点である関市を
取り上げます。特に岐阜県関市発祥で「貝印」ブランドで有名な、
貝印グループをフィーチャーしていきます。


◆◆◆関市の刃物◆◆◆

関は刃物の生産で全国的に有名で、その歴史は、鎌倉時代まで
遡ります。当時刀匠たちは日本刀をつくるのに必要な鉄や焼刃土
(刃の焼入れに必要な粘土)、水などを探して全国を渡り歩いて
いました。
そして、良質な土や松炭、水が豊富なこの地域に、九州から元重
という刀祖が移り住んだのがその発端だといわれています。
以後、多くの刀鍛冶が集まり日本刀の産地として栄えてきました。

「日本刀」は「五か伝」と総称される山城伝、大和伝、備前伝、
相州伝、美濃(関)伝が有名で、中でも美濃(関)伝は
「折れず曲がらずよく切れる」と言われています。
その伝統は今でも続き、現在は「理髪店用はさみ・かみそり」で
全国の73.8%、包丁で356.7%のシェアを誇ります。
http://gakuen.gifu-net.ed.jp/~contents/syou_shyakai/h15/
hamono/content/index.html

これほど刃物産業が盛んなのは、歴史的・世界的に見ても、関と
ドイツのゾーリンゲン市くらいです。

さて、この関の刃物と織田信長には、興味深い逸話があります。
実は、当時の武士のヘアスタイル「月代(さかやき)」のために
カミソリを使って頭を剃りあげたのは織田信長が最初だと言われて
います。
それまでは「毛抜き」を使って髪の毛を抜いていたらしく、いくら
豪傑な武士とはいえ、とても痛そうです。

信長がカミソリを使ったのは、伝統に縛られない自由で奔放な
まさに信長らしい発想だったのかもしれません。
もちろんそのカミソリは、信長の領地だった関でつくられたものです。
信長は関の刀匠たちの技術を認め、鍛冶職免除の朱印状を出して
いたほどでした。


◆◆◆民生品としての刃物◆◆◆

時代は進み、江戸時代が終わって文明開化を迎えます。
庶民は帯刀を禁止され、明治9年(1876年)には廃刀令が出て、
関の刃物文化は大きな打撃を受けました。
包丁・髭剃りなど家庭用品などへと刃物の用途をシフトさせていく
中で、刃物の新しい用途としてポケットナイフに注目したのが
遠藤斉治朗(初代)です。
明治41年(1908年)にポケットナイフの製造をはじめ、
大正9年(1920年)には「遠藤刃物製作所」を設立します。

一方、海外アメリカでは1903年、キング・キャンプ・ジレットが
世界で初めてT字型安全カミソリを開発しました。
このカミソリは第一次世界大戦で兵士に配給され、はじめて
「自分でヒゲをそる」という習慣が生まれたそうです。
この画期的な安全カミソリをヒントに、遠藤斎治朗も安全カミソリの
開発に乗り出します。二代目遠藤斉治朗は昭和22年(1947年)に
販売会社「フェザー商会」を設立します。
ここで扱った「貝印」ブランドの製品が貝印グループへと受け継がれ、
現在の貝印グループにつながったのです。

「貝印」というと、カミソリの印象が強いですが、現在はメスなどの
医療用器具や、なべや釜など料理器具も取り扱うようになっています。
http://www.kai-group.com/products/release/category_view.cgi

この商品ラインナップを見ていると、我々が日常的に道具として、
金属の製品にいかにたくさん囲まれているのか、ということに
気づかされます。
熱に強く、耐久性がある金属を自由に加工して道具にするのは、
青銅器の自体から人々の夢だったのでしょう。

これら商品の多品種化に伴い、生産拠点は岐阜の関から海外に移転
していきました。しかしながら、カミソリの刃だけは、まだ日本で
生産を行っています。
工場の移転は容易でも、技術の移転には時間が掛かるものです。
単なるコスト低減に向かわないこのこだわりには、刀鍛冶に始まり
武士道を支えてきた関の伝統と匠の技への誇りが感じられますね。


◆◆◆伝統とコラボレーション◆◆◆

貝印は、伝統にこだわるだけでなく、一方で、ブランド力を高める
ための商品開発にも着手しました。
フランスの三ツ星レストラン「ミシェル・ブラス」のシェフ、
ミシェル・ブラス氏とのコラボレーションです。
「ミシェル・ブラス」といえば2008年夏に日本で開催されるサミットの
場として予定されている北海道の「ザ・ウィンザーホテル洞爺」に
あることでも有名ですね。
http://www.windsor-hotels.co.jp/toya/ja/restaurant/rest_michel.html

レストランを訪れた遠藤社長は、料理を食べる際に使うナイフを
ただの「道具」として使うのではなく、「一生の友達」として
位置づける信念に深く感銘を受けたといいます。
実はミシェル・ブラスの父は鍛冶職人。
ミシェル・ブラス、遠藤社長、二人とも刃物に対する情熱は並大抵の
ものではなかったのでしょう。
http://www.gifu-np.co.jp/kikaku/2006/heisei/3/heisei3_7.shtml

ちなみに、洞爺湖のこのレストランに、実際に行ったことがある友人に
聞いたところ、お値段は張りますが感動的に美味しかったそうです。
是非、私も行ってみたいです。

日本の包丁は昔からものを細く切ることができると定評がありました。
ミシェル・ブラスとのコラボレーションでは、技術面はもちろん、
「野鍛冶の精神」を仕事の根底としたといいます。
「野鍛冶の精神」とは、「人々の生活に密着した刃物を、優れた
職人たちが心を込めてひとつひとつ作っていくこと」であり。
ミシェル・ブラスからの要求に対して「決してノーといわない」
と決め、実行したそうです。
これを「顧客志向」といえば平坦な表現ですが、その背景には、
徹底したクラフトマンシップ、職人魂を感じることができます。

これは余談ですが、貝印といえばガンダムとのコラボレーション
でも有名ですね。
http://www.kai-group.com/campaign/archive/kai_gundam3/index.html


◆◆◆終わりに◆◆◆

いま、日本の伝統産業は岐路に立たされているものが多くあります。
グローバル化による製造コストの下落はもとより、ライフスタイル
多様化の影響もあって、今までのビジネスが通用しなくなってきて
いるからです。
これからは、「今までと同じことをやる」だけではなく
「いかに付加価値をつけていくか」が大きなテーマとなります。
貝印グループの場合、競争力のある付加価値を
「クラフトマンシップ継承による『こだわり』」に見出し、
「ミシェル・ブラスとのコラボレーション」として実現しました。

包丁にせよ、カミソリにせよ、普段手に取る「道具」が主役になる
ことはなかなかありませんし、蓄積されている伝統や技術という
価値は見えにくいものです。
しかし、貝印がミシェル・ブラスをコラボレーションの相手に
選んだように、見えにくい価値も、別の業界、別のブランドとの
コラボレーションによって顕在化できる場合もあります。

どんなものとコラボレーションすれば、普段見えにくい付加価値が
見えてくるのか、また自分たちが蓄積した技術を活かすことが
できるのか。

伝統に固執することなく、時には視野を広げることで、新しい
ビジネスとして、逆に日本の伝統は守られ、地域経済の復活にも
繋がるのではないでしょうか。

「温故知新」ではありませんが、読者の皆様の会社の伝統と、
新しい価値について、髭剃りの度に、料理の時に、キラっと光る
刃先を見つめて、考えてみてはいかがでしょうか。

今週もお付き合いありがとうございました。
ご意見・ご感想をお待ちしております。


◆◆◆『ビジ・コレ』ご当地紹介スケジュール◆◆◆

来週:茨城県
5:兵庫県
6:宮崎県
7:千葉県
8:新潟県
9:岡山県
10:群馬県
11:福岡県
12:静岡県
13:徳島県
14:三重県
15:山口県
16:石川県
17:滋賀県
18:広島県
19:福井県
20:京都府


◆◆◆ 要望・体験談・コメント募集! ◆◆◆

目次以外にも取り上げて欲しい都道府県・会社があれば、
ご要望をお寄せ下さい。
今回のテーマに関連しそうな皆様の経験談をお寄せください。
また、ご意見・ご質問等も、下記までご遠慮なくお願いします。
info@change-jp.com


◆◆◆ 株式会社チェンジとは? ◆◆◆

私たちチェンジは、社名の通り企業のお客様を対象に「変革」のお
手伝いをしています。具体的には、コンサルティングと企業研修の
2つの事業を通じて、自らを変える必要を感じているお客様に対し、
目指す姿を明確化する企画段階からその企画の実行まで、幅広いご
支援をご提供しています。
詳しくはお手数ですが、弊社WebSiteをご訪問下さい。
URL: http://www.change-jp.com/ Mail:info@change-jp.com


□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

『ビジネスコミュニケーション、コレでいこう!』
<<『ビジ・コレ』第3号>>

登録・解除・配信先の変更はこちら >>
http://www.change-jp.com/regist_mailmag.html

バックナンバーの参照はこちら >>
http://www.change-jp.com/vision/mail_magazine_index.html

※このメルマガは、友人・同僚・上司・後輩の方々へご自由に
転送してください(内容は改変せずにお願いします)。
※内容には万全を期しておりますが、ご活用いただく場合は、
購読者個人の責任でお願いします。万一何らかの損害が発生
しても、発行者は責任を負うことができません。
※内容の改変・編集や商用での転載の場合は発行者にご相談を
いただけますようお願い致します。

発行者:株式会社チェンジ(編集担当:金田)
150-0002 東京都渋谷区渋谷2-11-13 松田渋谷ビルディング3F
URL: http://www.change-jp.com/ Mail:info@change-jp.com

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
All rights reserved. Change Co.,Ltd. 2007
 
バックナンバー目次へ

トップページ  >  チェンジの思い  >  メールマガジン  >  バックナンバー目次  >  バックナンバー

トップページ     研修事業      コンサルティング事業     チェンジの思い      会社案内      お問い合わせ



Copyright(C) 2005 Change Co., Ltd. All Rights Reserved.