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<『ビジ・コレ』第18号〜広島県〜>
研修とコンサルティングの株式会社チェンジ Presents
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『ビジ・コレ』第18号〜広島県〜
(ビジネスコミュニケーション、コレでいこう!)
 〜全国いろいろ”ご当地ビジネス”〜
 ビジネスの「引出し」を増やしビジネスコミュニケーションの
 「きっかけ」となる、コレだ!というネタをお届けします。

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読者の皆さま

こんにちは。株式会社チェンジの矢橋です。

猛暑の夏も終わり、すっかり秋になってきました。
考えてみれば、5月から配信を開始してきた「ビジ・コレ」も、
あと1ヶ月でカーテン・コールとなります。
時が過ぎるのは早いものです。

こんな風に秋になると、なぜだか感傷的になったりもするものですが
それ以上に食欲も俄然わいてきます。

読者の皆さんは、日本食といえば何を思い浮かべるでしょうか?
日本に来た外国の方に日本食を紹介するなら、何を紹介しますか?

日本が海外に誇る食文化、というと、やはり「お寿司」が筆頭に
あげられます。
超短命に終わった小池元防衛相が、米国のライス国務長官から
”マダム・スシ”とニックネームをつけられたように、
「日本イコール寿司」というイメージを持っている外国の方も
多いです。

そんなイメージの中で、海外でホームパーティに参加したりすると
「お寿司をつくってよ」なんていわれることがあります。
外国の方からすると、「お寿司は日本の国民食だから、みんな
つくることができるに違いない」と、とんだ誤解をしています。
手巻き寿司ならともかく、一般的にイメージされる「にぎり寿司」
なんて、つくったことがあるひとは稀です。

そんな困ったときにお勧めなのが、「お好み焼き」です。
調理も簡単、材料も比較的どこでも手に入ります。しかも、人数が
多くても取り分けもしやすい。
「これは何だ?」と聞かれたら、「Japanese pancakeだ」といえば、
理解してもらえるので怪訝な顔をされることもありません。
また、お好み焼きの上で踊る鰹節はパフォーマンスとしても最高です。

ちなみに、お好み焼きのルーツは、室町時代のお麩菓子まで遡る
のだそうですが、一般に広まったのは戦後の「一銭定食」だと
言われています。
米がなかなか手に入らなかった戦後の混乱期に、なるべくお腹が
張るものを食べたいという工夫があったのでしょう。

「お好み焼き」の名前のとおり、さまざまな具を入れて、全国で
多種多様のバリエーションが生まれます。
中でも全国的に有名なのが、大阪と、広島です。
大阪のものはキャベツなどの具を生地に混ぜて焼きますが、
広島は具と生地を別々に焼くのが特徴です。

今回は、そんなお好み焼き発祥の地、広島県に目を向けて、広島の
お好み焼きの知名度向上に大きく貢献した、「オタフクソース」を
取り上げます。


◆◆◆広島県の産業◆◆◆

オタフクソースに行く前に、広島県のことを簡単にまとめて
おきましょう。

広島県は中国地方、岡山県と山口県の間にあります。
瀬戸内海に面しており、造船業や機械工業が盛んです。
造船業では、呉や尾道で戦艦大和が建造されたことでも知られ、
映画「男たちの大和」の撮影で使われたロケセットも一時見学する
ことができました。
残念ながら現在は解体されており見られませんが、
「大和ミュージアム」では戦艦大和に関する様々な情報に触れる
ことができます。
 大和ミュージアム:http://yamato.kure-city.jp/
 大和ロケセット:http://www.ononavi.jp/fan/yamato/index.html

また、自動車産業で有名なのは、「マツダ」です。
マツダはプロ野球の「広島東洋カープ」のスポンサーで、チーム名の
「東洋」は、マツダの前身「東洋工業」に由来しています。


◆◆◆オタフクソースの歴史◆◆◆

さて、話をオタフクソースに戻しましょう。
オタフクソースは、1922年(大正11年)に初代社長佐々木清一が
広島市で創業した酒・醤油の卸小売業「佐々木商店」にはじまります。
やがて、醸造酢の製造も開始しますが、原爆の投下により工場は
全焼してしまいます。

戦後、焼け野原の中で業務を再開し、1950年(昭和25年)にソースの
製造、販売を開始します。
オタフクソースは、実はソースメーカーとしては後発でした。
ソース業界では、イカリソースが1896年、カゴメは1903年、
ブルドックソースが1905年にそれぞれソースの製造販売を開始して
おり、オタフクソースは後発ゆえに、流通面でなかなか小売業に
入り込むことができず、苦戦を強いられました。

ところが、結果的にはそれがオタフクソースの差別化を促す結果に
つながったのです。


◆◆◆ニッチのソースを有効活用◆◆◆

小売業に入り込めなかったオタフクソースは、流通を経ることなく
直接屋台や料理店など、ソースが使われている現場に売り込みに
回りました。
現場の料理人からさまざまなアドバイスをもらい、すぐに改良に
つなげます。
その結果、汎用ソースでは到達できない、専用ソースとしての
評価を獲得することができたのです。

つまり、最終顧客に直接アプローチし、顧客密着を図ることで
「ニッチ」の市場をうまく開拓していったのです。
そして、その「ニッチ」の要素は、マーケティング面でも効果的に
展開されました。

汎用ソースは、いわば塩や砂糖と同じ、「調味料」です。
「調味料」であるがゆえ、どんな料理と一緒にマーチャンダイズ
していくのか、どのようなマーケティングを行うのが効果的なのか、
なかなかつかみにくいのが実のところです。

一方で、お好み焼きソースは、お好み焼き用です。
オタフクのブランドを直接売らずとも、「お好み焼き」を普及させる
ことで、連動してオタフクソースのマーケティングも可能です。

オタフクソースは、「ニッチ」の立場を活用して、ただの調味料
ではなく、食欲を掻き立てる具体的なメニューそのものとして
マーケティング展開する手法をとり、
「お好み焼きソースのオタフク」というブランドを確立しました。

数年前に商品化された、”卵かけご飯用の醤油”と似ていますね。


◆◆◆お好み焼き伝道師◆◆◆

お好み焼きを普及させること。オタフクソースにはそんな活動に
貢献する、ユニークな社内資格があります。
「お好み焼き士マイスター制度」です。
その延長線上には、お好み焼きソースの売上アップという狙いが
あるとしても、この資格には通常のイベントによる販促とは異なる
お好み焼きへの純粋な想いが感じられます。

実際、この制度をつくった背景として、
「お好み焼きで育てられた企業として、広島の食文化を伝承する
人材を教育することは使命であり、
責任を果たすことでもあります。」
と、ニュースリリースでもはっきりと理念が述べられています。
http://www.otafuku.co.jp/news/060515_2/060515_2.htm

この資格には
「インストラクター(初級)」
「コーディネーター(中級)」
「マイスター(上級)」
があり、筆記試験に加え、実技試験もあるそうです。

単に知識レベルで満足するのではなく、
「お好み焼きを自分でもおいしく焼けないといけない」という
姿勢は、顧客・取引先に対して「売り手はプロだから安心だ」という
信頼感にもつながります。

全社員を対象とするのもユニークで、まさに社をあげて
「お好み焼きの伝道師」となろうとしている熱意が伝わってきます。

また、お好み焼き普及活動として、「お好み焼き団らん号」という
お好み焼き鉄板&材料搭載のバスを使い、日本各地を回って、
まさに伝道師として伝道・布教活動を行っています。
さらに、「お好み焼き研修センター」ではお好み焼き屋の開業研修も
定期的に行い、お好み焼き屋の起業支援まで行っているわけです。

お好み焼きへの熱い思い、尋常じゃありません。
先週の「ビジ・コレ」でも、企業のミッションの重要性について
触れましたが、伝道・布教活動がミッションの本来の意味です。
その名の通り、「お好み焼きの伝道師」には、まさに”美味しい
お好み焼きを提供する”というオタフクソースの強い意気込みが
感じられます。
 先週の「ビジ・コレ」(滋賀県):
  http://www.change-jp.com/vision/mm/mm_4-1-17.html


◆◆◆仕事が「好き」になる◆◆◆

最近では、”出世したい””高い給料がほしい”というよりも
”好きな仕事をやりたい”と希望する学生が増えているそうです。

確かに、その仕事が「好き」かどうかは、とても大事なことです。
楽しいことも、つらいこともひっくるめて、仕事を続けることが
できるかどうか。それはひとえにその仕事が「好き」であるか
どうかにかかっているからです。

しかし、好き嫌いは人の気持ちなので、催眠術のマスターでもない
限りは、他人を「好きにさせる」ことは簡単なことではありません。
それでも、最近は何とか工夫をして、仕事が「好き」になるための
取り組みを用意するような会社が増えています。

今回の「お好み焼き士マイスター制度」は、社員がお好み焼きを
もっともっと好きになって、同時に仕事も好きになっていく、
非常におもしろい取り組みだと言えます。

オタフクソースのように、仕事が「好き」な社員が増えれば、
会社が活性化され、事業を成長させるはずです。
そして、その取り組みの成功のカギは、単に「面白いことをやる」
のではなく、「ミッションを体現・体感する」という点にあると
思います。


◆◆◆今週の「ビジ・コレ」活用例!◆◆◆

広島県といえば・・・
・造船業で有名ですよね!
 「男たちの大和」っていう映画のロケセットが見られたらしい
 ですよ!見ましたか?見たかったですね・・・
・オタフクソースは「お好み焼きマイスター」って資格を
 つくったらしいですよ!
 マイスターに焼いてもらったお好み焼き、
 きっと絶品でしょうね!
・お好み焼き(注)ですよね!
 焼きそばが入っていてボリューム満点。
 ときどき無性に食べたくなりますよ。
【注】
 広島出身の方に、「広島風お好み焼き」と言うと怒られます。
 広島風を本流として、それ以外を「大阪風」「東京風」と呼称
 しましょう。
 ちなみに、大阪でも同様に「大阪風お好み焼き」と呼ばない様に
 気をつけましょう。
 ”郷に入れば郷に従え”


◆◆◆『ビジ・コレ』ご当地紹介スケジュール◆◆◆

来週:福井県
20:京都府
リクエスト編1:北海道
リクエスト編2:長崎県


◆◆◆ 要望・体験談・コメント募集! ◆◆◆

目次以外にも取り上げて欲しい都道府県・会社があれば、
ご要望をお寄せ下さい。
今回のテーマに関連しそうな皆様の経験談をお寄せください。
また、ご意見・ご質問等も、下記までご遠慮なくお願いします。
info@change-jp.com



◆◆◆ 株式会社チェンジとは? ◆◆◆

私たちチェンジは、社名の通り企業のお客様を対象に「変革」の
お手伝いをしています。
具体的には、コンサルティングと企業研修の2つの事業を通じて、
自らを変える必要を感じているお客様に対し、目指す姿を明確化
する企画段階からその企画の実行まで、幅広い支援を
提供しています。
詳しくはお手数ですが、弊社WebSiteをご訪問下さい。
URL: http://www.change-jp.com Mail: info@change-jp.com

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