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<プロジェクトの範囲と時間の管理>
研修とコンサルティングの株式会社チェンジ Presents
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『ビジネス・チュートリアル』No.14
いまさら聞けないビジネス常識を、読者の皆様だけに、こそっと
教えます。
※チュートリアル(tutorial):家庭教師・個別指導の意

<<『プロジェクトマネジメント』第2集>>
〜プロジェクトの範囲と時間の管理〜


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昨年、みずほ証券による「ジェイコム株」の誤発注が発生し、
巷では「一日で、○百万儲けた!」という景気の良い話も
聞かれました。

先日の新聞に、昨年の証券会社による誤発注の件数は、合計で
1万4000件以上あったと記事になっていました。
私も以前、証券会社の仕事をしていたことがあったので、この件数
には納得感があります。
いろいろお客様がいて、いろいろな銘柄があり、1秒で値段が
変わる中で、リスク管理を徹底することは相当に難しいものです。

ところで、『失敗百選』という本があるのをご存知でしょうか?
http://www.morikita.co.jp/mokuji/6647.html
コロンビア号墜落など最近の事例も含めて、古今東西178もの失敗
事例を分類し、決して茶化すことなく極めて真摯に問題点を
検証しています。
かなりボリュームがあるので、私も全ては読みきれてはいませんが
非常に考えさせられる本です。

例えば、「私も寝てない!」で波紋を呼んだ雪印の食中毒事件も
「3時間の停電」という想定外の事態の発生を引き金にして、
そこにコストダウンの徹底があいまって発生したことを、
この本から初めて知りました。

この事件では、雪印のモラルばかりが問われていましたが、
ほとんどの失敗は想定外の事態と対処の悪さの組み合わせで発生し
、その想定外の事態をいかに想定し、また冷静に対処できるかが
リスク管理なのだと改めて感じました。

どんな業種であっても、失敗によって、尊い命を犠牲にしてしまう
場合もあります。私も、気を引き締める良い機会になりました。
皆様も是非ご一読ください。

ちなみに、戦時中の日本軍の失敗を詳細に分析して、現代の経営
への示唆を導いた『失敗の本質』という書籍もあります。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4122018331/249-2793506-7285110
こちらも企業人としては、身につまされる一冊です。

プロジェクト・マネジメントにおいて、発生しうるリスクには日々
敏感でなくてはなりません。
他社・他者の失敗を自分のものとして受け止めて、今週も
プロジェクトのゴールを目指して、邁進していきましょう!
今回のテーマは、スコープ管理です。


◆◆◆スコープって何だろう?◆◆◆

前回は「プロジェクトって何だ?」、「プロジェクトマネジメント
って何だ?」という素朴な疑問に答える形でプロジェクト
マネジメントの前提知識を得て頂きました。
今回は、プロジェクトマネジメントの具体論に切り込んで行きたい
と思います。

皆さん、スコープ(Scope)と言われて、すぐに日本語に変換
できますか?
あまり一般的ではない難しい言葉です。
ちなみに、むかし野球中継の解説で野村楽天監督が使用していた
「野村スコープ」ではありません。

スコープというのは「対象範囲」または「検討範囲」と
訳されます。具体的には、プロジェクトで出すべきアウトプット
(製品、サービス、報告書など)の範囲です。

ということで、スコープマネジメントは、プロジェクトの対象範囲
を管理していく行為を指します。個人的には、対象範囲というと
「硬いこと言うなよ」という印象を持ちますが、プロジェクトを
成功裏に完了するためには不可欠な概念なのです。


◆◆◆スコープという言葉の魔力◆◆◆

プロジェクトマネジメントは、あらゆるプロジェクトに必要な要素
ですが、特にその重要性が説かれているシステム開発プロジェクト
を例に考えましょう。

自社の会計システムを構築しているプロジェクトを想像して
ください。
経理担当者は自分の業務がスムーズに回るように、色々な要求を
出してきます。
当初は「連結決算処理を短縮する」という目標を達成するために
必要な機能を検討してきたのに、「やっぱり、税金の納付書も
作成が面倒だからシステムで作ってよ」ということになったら
どうでしょうか?

経理担当者にとってみれば、重要なことですが、プロジェクトの
担当者からすると、「関係ない」話です。

例えば、「あなたに料理を美味しく食べてほしいの!」と奥様が
しおらしくおねだりをしたので、食器と調理器具をプレゼント
したとします。
そこで、奥様が、「でも料理をつくると片付けるのが大変だから
食器洗浄器も買って!」といわれたらどうでしょうか?
普通の旦那様であれば、「関係ないだろ!」と言いたくなります。

プロジェクトでも家庭でも同じことです。
でも、そう簡単に「関係ない」と、むげに断ることもできないので
難しい事態が発生するわけです。

このような事態を回避して、「納期通り、予算通り、品質基準を
達成しながら」プロジェクトを完了させるためには、きちんと
スコープを管理しないといけないのです。先ほどの会計システムの
話で言うと、プロジェクトの初期段階で合意したスコープの確認を
経理担当者と行い、「関係ないのか、あるのか」を協議しなければ
ならないということになります。

これは新製品開発などのプロジェクトでも同じです。初期段階で
設定したスコープを考慮しながら進めないと、時間の経過に従って、
どんどん開発すべき製品の仕様が変わっていき、収拾がつかなく
なって行きます。

スコープが広がってしまう原因は、人間は「必要かどうか」で判断
しがちであり、「関係あるかないか」では判断しないという性質に
あるのではないかと、個人的には考えています。
「必要かどうか」よりも「関係あるかないか」の判断のほうが、
ずっと簡単なはずなのですが・・・

「あれ?この作業って、本当にやらないといけないんだっけ?」と
思ったら、関係者を集めて「当初のスコープを確認しましょう」
という魔法の言葉を発しましょう。
大体のプロジェクトで当初スコープは忘れ去られるものです。
是非、定期的に思い出しましょう!


◆◆◆撤退判断もプロジェクトマネジメント?◆◆◆

それでは、当初のスコープを満たすことにあまり意味がなくなって
しまったらどうでしょうか?
例えば、新製品を市場に投入しようと思って、頑張って開発して
いたのに、他社から段違いの良い製品が出てしまったような
ケースです。
または、業務提携を検討するプロジェクトを進めている時に、
先方の会社が不祥事を起こしたようなケースです。

こういう、「想定外」の事態に巻き込まれると、どうしたものかと
困ってしまいます。

しかし答えはとてもシンプルです。
「プロジェクトの中止」を決めないといけません。

現実には、「意味ないな〜」と関係者の全員が思っていても、
責任を問われる経営層の意思決定が遅れに遅れ、泥沼化していく
プロジェクトが多いのです。
また、経営層だけでなくプロジェクトマネージャーもメンバーも
人間なので、そこまで積み上げてきた努力を水泡に帰すことに
戸惑いを感じ、判断が遅れてしまうこともあります。

しかし、プロジェクトマネジャーたるもの勇気を振り絞って、
自分の信念に基づいて中止を提言しないといけません。

本来、プロジェクトというのはビジネス上の目標達成に向けた戦略
を実現に向けてドライブして行くものですから、戦略に合致しなく
なった瞬間に「強制終了」にすべきなのです。


◆◆◆タイムマネジメントってスケジュールを作ること?◆◆◆

プロジェクトの納期を守るために、必要なツールが進捗管理表/
スケジュール表です。しかしながら、スケジュールを立てれば、
それで上手く行くかというと、そんなことはあり得ません。

スケジュールを始めとした計画というものは、そもそも基準値や
目安を示したものに過ぎませんので、定期的にチェックし、見直し
をかけることにパワーを投入することが大事なのです。

計画に1年を費やし、計画を立て終わった頃にはビジネス環境が
激変していたという笑えない話は皆さんもよく耳にするのではない
でしょうか。
賢明な読者の皆さんは「計画疲れ」症候群に陥らないように
しましょう。


◆◆◆タイムマネジメントって進捗管理だけ?◆◆◆

「作業は予定通りに進んでますか〜?」という感じで進捗状況を
管理することにタイムマネジメントの重点がある訳ですが、進捗
だけを管理していても不十分です。

結論から言うと、品質とセットで進捗を管理することが求められる
のです。例えば、不具合だらけの試作品を作っておきながら、
「当初のスケジュール通り、試作品を作成しました。」というのは
ナシですよね。

プロジェクトでは、数多くのメンバーが細分化された作業を担当する
ケースが多いため、進捗状況は個々のメンバーの自己申告に依存する
ところがあります。

品質と進捗をセットで管理するためは、プロジェクトマネジャーは、
メンバーの自己申告を依存しても管理できる仕組みを作らなければ
なりません。
つまり、個々人の作業の流れにレビュー(確認・承認)を織り込み
、レビューが完了して初めて、進捗と認めることを
ルール化することになります。

進捗の管理の基本は、「三現主義」といわれます。
現地で、現物(成果物や個々人の動き)をみて、現実を把握する
ことがポイントです。


◆◆◆さぁ〜て来週以降の『ビジ・チュ』は?◆◆◆

今週は、プロジェクトで管理すべきQCDS(Quality、Cost、Deadline、
Scope)のうち、納期とスコープのお話でした。来週は品質とコスト
の管理についてお伝えしようと考えております。

それでは、来週もお楽しみに♪


◆◆◆進捗状況◆◆◆

■:完了 ★:実行中 □:未了(お楽しみに)

<目次(予定)>
 ■:(1)ビジネスモデル
 ■:(2)会計のキホン
 ■:(3)コーポレートガバナンス
 ★:(4)プロジェクトマネジメント
 □:(5)提案営業・ソリューション営業
 □:(6)競争力とポジショニング
 □:(7)フレームワーク 
 □:(8)ユビキタス
 (個別用語解説編)
 □:(9)マネジメント系用語
 □:(10)マーケティング系用語
 □:(11)組織・人事系用語
 □:(12)テクノロジー・IT系用語

非公認弁護士の次は、「目指せ!プロジェクトX」です。
でも”過剰演出”には気をつけましょうね♪

◆◆◆ 要望・体験談・コメント募集! ◆◆◆

目次以外にも取り上げて欲しいテーマ・キーワードがあれば、
ご要望をお寄せ下さい。
今回のテーマに関連しそうな皆様の経験談をお寄せください。
また、ご意見・ご質問等も、下記までご遠慮なくお願いします。
info@change-jp.com



◆◆◆ 株式会社チェンジとは? ◆◆◆

私たちチェンジは、社名の通り企業のお客様を対象に「変革」のお
手伝いをしています。具体的には、コンサルティングと企業研修の
2つの事業を通じて、自らを変える必要を感じているお客様に対し、
目指す姿を明確化する企画段階からその企画の実行まで、幅広いご
支援をご提供しています。
詳しくはお手数ですが、弊社WebSiteをご訪問下さい。
URL: http://www.change-jp.com/   Mail: info@change-jp.com


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『ビジネス・チュートリアル』
<<『ビジチュ』第14号>>

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