研修とコンサルティングの株式会社チェンジ
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『ビジネス・チュートリアル』No.12
いまさら聞けないビジネス常識を、読者の皆様だけに、こそっと
教えます。
※チュートリアル(tutorial):家庭教師・個別指導の意
<<『コー会社のお目付け役は誰?ポレート・ガバナンス』第4集>>
〜会社のお目付け役は誰?〜
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BSE問題に続いて、最近PSE問題というものが騒がれています。
PSEとは、平成13年4月1日に施行された電気用品安全法に基づき、
電気用品の安全確認ができたことを示すマークです。
法令の施行以来、電気用品には円や菱形に囲まれたPSEのマーク
表記を見ることが出来ます。
(PSE:Product Safety-Electrical appliance & materials)
JASやJISの区別もあまりよくわからないのに、また新しいマークが
できて、ちょっとややこしいです。
私もつい最近知ったばかりで、最初はPSEを新しいプレステの
ことかと思っていました。
電気用品安全法は、施行されて5年間猶予期間が置かれています。
しかし、その猶予も今月いっぱいまでです。
http://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/keikasochi/keikasochi_q&a.htm
さて、何が問題なのかというと、来月からこのPSEマークがない
電化製品(一部)について、販売および販売目的での陳列が
出来なくなってしまうのです。
しかも、この事実は、中古家電リサイクル業者に十分にアナウンス
されていなかったので、来月に突如販売できなくなる商品を在庫
として抱えている業者さんも少なくありません。
そして、いま家にある電化製品もPSEマークなしでは引き取って
もらうことも出来ません。
また、オーディオアンプ等の古いからこそ良いものについても、
当然PSEマークはないため、流通させることが出来ません。
結果的に、4月1日をもって大量の電化製品が、まだ使えるにも
関わらずゴミとして処分されることになります。
このエコの時代に、なんと逆行した法律なのでしょうか。
法律だけでなく、新しい取組みを始める時には、必ず多少の非効率
が発生するのは止むを得ません。ただ、立派な納税者である企業に
環境保護と法令順守の対立を強いるようなことには、もう少し
慎重さが必要です。
平成15年4月に、商法が改正され、新たにコーポレートガバナンス
に関する事項が法制化されました。
最初は、PSE同様にいろいろ物議をかもしたのですが、こちらは、
3年がたった今、順調に社会に普及しだしています。
今週は、平成15年商法改正で新たに法制化された、会社の
お目付け役について解説します。
◆◆◆経営の監督と執行の分離◆◆◆
今シリーズの第1回でも解説したとおり、取締役には経営の監督
義務があります。
http://www01.todokete.net/cgi-bin/change/bn.cgi?panel=detail&no=69
また、営業活動や人事、財務等、同時に経営の執行も必要であり、
監督・主演のいわゆるプレイングマネージャです。
しかし、この二つの役割を同時に持つとガバナンスが機能しにくい
という理由で、取締役は監督業だけに特化し、経営の執行は
執行役員に任せようという取組みがあります。
なぜ、二つの役割を同時にもつとガバナンスが機能しないのか。
弊社チェンジの例で説明しましょう。
チェンジは、全株式を取締役全員で所有し、経営しています。
そして、それぞれ現場で事業活動をリード・執行も行っています。
当然、執行者として期初には目標(予算)を立てますが、それを
監督・承認するのは取締役である自分たち自身です。
さらに、その取締役を任免するのも自分たち自身です。
幸いチェンジは、役員間での善管注意義務に基づく監視が、
非常に厳しいので、今のところ大きな問題はありませんが、一歩
間違えば、お手盛りの監督・執行になりかねないのも事実です。
上場企業であれば、取締役の外部に株主が存在しますが、日本では
まだ「物言う株主」の絶対数が少ないので、それほど厳しい監視に
さらされていることもないはずです。
こんな考えから、ガバナンス向上のために、経営の監督と執行の
分離を行い、執行を厳しくチェックすることが求められるように
なりました。
そして、これを法制化したのが、平成15年4月の商法改正です。
◆◆◆委員会等設置会社◆◆◆
委員会等設置会社とは、代表執行役(CEO)を頂点とする執行役員
で構成する経営委員会に、取締役会の決議事項の大半を移管する
ことができる会社です。
そして、取締役会は監督に専念するため、同様の機能である
監査役会を廃止することが出来ます。
ドッグイヤー、ラットイヤーと呼ばれるほどビジネススピードが
早まり、かつM&Aが盛んな昨今では、会社の重要事項も短時間で
決裁する必要があります。しかし、取締役は株主総会で任免され、
取締役会の規程も複雑で、かつ日本の取締役は人数が多いことも
あるため、素早い意思決定が出来ないという弊害もありました。
これを経営委員会での決議が可能な委員会等設置会社は解決する
ことができます。
もちろん、スピード重視だけでは、コーポレートガバナンスが低下
してしまうので、かわりにいろいろと条件があります。
【委員会等設置会社に移行するための主な条件】
1.過半数の社外取締役で構成する3委員会(報酬委員会、
監査委員会、指名委員会)を設置し、経営監視すること
2.取締役の任期を1年とすること
3.経営委員会を執行役で構成し、代表執行役(CEO)を置く
こと(執行役は、いわゆる「執行役員」とは異なり、株主
代表訴訟の対象となる)
【委員会等設置会社に移行した主な大手企業の例】
ソニー、イオン、日立グループ、オリックス、大和證券グループ
エーザイ 等
◆◆◆各種委員会の仕事◆◆◆
各種委員会には一般に以下のような仕事が任されます。過半数の
社外取締役で構成する委員会ではありますが、ただ単に会議室で
定期的に寄り合いをして決めるというものではありません。
各委員会は、財務・経理・人事・総務・法務等の各スタッフ部門
に直接指示を出して、恒常的に情報収集と意思決定を行うことが
求められています。
報酬委員会:取締役と執行役の報酬(方針)を決定します。
業績連動の方法や評価方法、現物株やストック
オプションの付与方針の決定が主なテーマです。
監査委員会:内部監査を担当します。監査役会の仕事と同義です。
現在は、日本版SOX法の導入も見据えて、その範囲は
どんどん広がっています。
指名委員会:取締役の評価や人選を行い、取締役、社外取締役の
任免を株主総会に提案します。
最も重要な仕事は、次のCEOを探すことであり、
社内・社外問わず内部情報や人脈を活かして、最良の
経営者を探し出します。
委員会はいろいろありますが、最大のポイントは、非常に重要な
力を持つ委員会が、社外の人間によって過半を占められている
という点にあります。
そんな社外取締役ですが、一体どんなものなのでしょうか?
◆◆◆社外取締役って?◆◆◆
委員会等設置会社でなくとも、社外取締役を置くことは可能です。
「ムラ社会」と揶揄された日本企業でしたが、社内の目ではなく
、外部の視点で斬新な提言・意思決定をして欲しい、また株主の
意見を独立した立場で意思決定に反映して欲しい、という観点で
取締役会に社外の有識者を迎えるのが、もともとの趣旨です。
したがって、著名な大学教授や著名経営者・OBであれば、複数の
企業の社外取締役に就任していることも珍しくありません。
社外取締役に就任できる人の条件は、「就任の前(5年間)に当該
企業または当該企業の子会社の役職員でなかった者」です。
つまり、自社や子会社の役職員・OBだと、もともとの趣旨に反する
うえにコーポレートガバナンスの向上に貢献しないので、
社外取締役とは認められません。
逆に、親会社の役職員は、社外取締役として認められますが、
これはまさに株主の視点を反映することに繋がるからです。
ところで、取締役というと、一般に報酬が高いイメージがある
はずです。
(もちろん実際は会社によります。
私だって列記としたチェンジの取締役ではあるのですが、、、
残念ながらイメージギャップは大きいです。。。(泣))
そこで、カルロス・ゴーン氏のように、社外取締役を複数兼務して
いると、それはもうガッポガッポのイメージですよね。
ただ、一般に社外取締役は「名誉職」の位置づけが根強く、米国の
超大手企業でも年間報酬は8万ドル程度と言われています。
(ちなみにCEOの年間報酬は、200万ドルを超えますが・・・)
日本の事例は詳しく知りませんが、おそらく似たようなものでは
ないかと思います。株主だって、監督するだけなのに、そんなに
お金を使いたくはありません。監督より選手の給料の方が高いのは
プロスポーツでは当たり前の話です。
とはいえ、取締役である以上、株主代表訴訟のリスクはありますし
、最近はどんどん社外取締役の役割が増えています。あまりに、
社外取締役の仕事が大変で本業である自社の経営や研究を圧迫して
しまうため、辞任するケースも増えているようです。
結果的に、委員会等設置会社の普及には、社外取締役の人材開発が
最大の課題ともいわれています。
◆◆◆まとめ:会社のお目付け役◆◆◆
委員会等設置会社への移行により、ガバナンス強化を図ることが
できると解説してきましたが、本当は制度の問題ではありません。
実際に、現行の監査役会の役割範囲、権限を強化して、ガバナンス
強化を図っている会社も多数あります。
逆に、どんな制度のもとでも、「隠す」「誤魔化す」が横行して
いる会社では、決してコーポレートガバナンスは高まりません。
いま、コーポレートガバナンスは、中長期的に会社という法人
そのものを守るための必須事項となっています。
(決して、特定の経営陣やその利益を守るわけではない)
従業員も立派なステークホルダーです。大切なお客様や、お世話に
なっている取引先、そして家族の生活を守るためにも、厳しい目で
自社をチェックしましょう。
会社のお目付け役はあなたです。
まずは、前シリーズの「会計のキホン」を読み直して、自社の
アニュアルレポートを確認してください。
http://www01.todokete.net/cgi-bin/change/bn.cgi?panel=detail&no=63
◆◆◆さぁ〜て来週の『ビジ・チュ』は?◆◆◆
今週でコーポレートガバナンスの回は終了です。
自分自身が一経営者として悩んでいることでもあり、書きながら
考えさせられてしまいました。まさに自問自答です。
さて、来週からは新シリーズ「プロジェクトマネジメント」です。
ITや製造業の世界では、すっかり当たり前になった言葉ですが、
いつまでたっても「うまくいった!」という話が「失敗した!」
という話を上回ることがなさそうです。
永遠のテーマなのでしょうが、成功のためにまずは知ることから
はじめましょう!来週もお楽しみに♪
◆◆◆進捗状況◆◆◆
■:完了 ★:実行中 □:未了(お楽しみに)
<目次(予定)>
■:(1)ビジネスモデル
■:(2)会計のキホン
■:(3)コーポレートガバナンス
□:(4)プロジェクトマネジメント
□:(5)提案営業・ソリューション営業
□:(6)競争力とポジショニング
□:(7)フレームワーク
□:(8)ユビキタス
(個別用語解説編)
□:(9)マネジメント系用語
□:(10)マーケティング系用語
□:(11)組織・人事系用語
□:(12)テクノロジー・IT系用語
非公認弁護士の次は、「目指せ!プロジェクトX」です。
でも”過剰演出”には気をつけましょうね♪
◆◆◆ 要望・体験談・コメント募集! ◆◆◆
目次以外にも取り上げて欲しいテーマ・キーワードがあれば、
ご要望をお寄せ下さい。
今回のテーマに関連しそうな皆様の経験談をお寄せください。
また、ご意見・ご質問等も、下記までご遠慮なくお願いします。
info@change-jp.com
◆◆◆ 株式会社チェンジとは? ◆◆◆
私たちチェンジは、社名の通り企業のお客様を対象に「変革」のお
手伝いをしています。具体的には、コンサルティングと企業研修の
2つの事業を通じて、自らを変える必要を感じているお客様に対し、
目指す姿を明確化する企画段階からその企画の実行まで、幅広いご
支援をご提供しています。
詳しくはお手数ですが、弊社WebSiteをご訪問下さい。
URL:
http://www.change-jp.com/
Mail:
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